アイデンティティに先行する理性価格: 1,890円 レビュー評価:3.0 レビュー数:4 カント哲学をやっているので、「アイデンティティに先行する理性」などと言われて目を輝かせて即座に購入したのに、私が期待したような本では全くなかった。「理性」という言葉をこんな形で使って欲しくない。ある人にとってはこの本は面白いのかもしれないが、哲学をやっている人なら、本の題名と内容を見た後に腹を立てない人はいないだろう。 なら買うな、と言われるかもしれない。しかし、これは題名のせいである。題名として選ぶ語の意味をよく考えるべきだ。せめて帯をつけて、どういう本なのか説明するべきだ。 |
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誰が誰に何を売るのか?―援助交際にみる性・愛・コミュニケーション価格: 3,990円 レビュー評価: 5.0 レビュー数:1 援助交際という、ある意味で日本特有の現象に関する社会学的考察。70件以上のデータをもとに構成されており、裏づけもしっかりしている(卒論などのために、調査方法を学びたい人にもオススメ)。 援助交際と一般的な売春の違いの明確化、援助交際女性の動機に焦点をあてた類型論の構成にはじまり、売る女性のみならず買う男性も議論の俎上に乗せているあたりは、一読に値する。 援助交際のみならず、セクシュアリティの問題を考える際に、大いに参考になると思われる。 文章も平易で初学者でも問題なく読むことができる。 ただし、宮台真司氏の調査と異なる結論が出てきたときに、調査地域や調査方法の違 |
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CIPFA―英国勅許公共財務会計協会 (関西学院大学研究叢書)価格: 3,780円 レビュー評価:5.0 レビュー数:1 本書はこれまで日本に紹介されていなかった英国の自治体等の公共部門の会計と財務を専門に取り扱う会計士協会の解説書である。いま話題になっているわが国自治体の公会計改革の流れのなかで、本書のような学術書が出版された意義は大きい。参考資料が特に豊富で、CIPFAだけではなく、英国の自治体会計、財務管理を研究する座右の書となる。本書の意義はしかしこれだけではない。英国では、政府と地方自治体が、国際財務報告基準(IFRS)を2009年と2010年に導入する。企業会計のレベルでのコンバージェンスだけではなく、官と民の会計のコンバージェンスが英国で起きようとしている。本書で考察されているセクター・ニュートラ |